E657系新夜行特急新設で関東東北で運転へ! JR東日本ダイヤ改正予測(2027年3月予定) ※寝台列車ではありません

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E657系新夜行特急新設で関東東北で運転へ! JR東日本ダイヤ改正予測(2027年3月予定)

JR東日本は2025年6月10日、プレスリリースにて2027年春よりE657系10両編成1本を改造し新夜行特急を運転すると公表した。今回はこれについて見ていく。

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1. 常磐線特急用E657系改造で東北方面夜行列車運転へ!

今回の2027年3月JR東日本ダイヤ改正では、新しい夜行列車を新設する。

今回設定する夜行列車はE657系10両編成(常磐線特急「ひたち」「ときわ」型車両)のうち1本を改造、全車グリーン個室の夜行列車とする。おそらく郡山車両センターに留置しているK8編成1本を改造するのだろう。カラーリングが寝台特急ブルートレインを彷彿させるあたり長距離夜行列車としての活用が見込まれている。

またE657系は常磐線特急「ひたち」「ときわ」に使用している車両ということもあり、交直流両対応である。交流電化区間は北海道・東北の50Hzに限られるが、これでJR東日本管内はほぼすべての電化区間で運転できる。東北地方も外周は電化しているため電車特急であっても並大抵の区間は走れるのだ。

ただしJR東日本の主要線区の電化区間であっても走れない区間が2つ。1つはトンネル高さ制限の関係で中央本線高尾~甲府間は乗り入れができない。甲府に入りたいのであればえちごトキめき鉄道妙高はねうまライン・しなの鉄道北しなの線経由で長野・松本から回ってかなければならない。非常に面倒である。このため甲府・松本・長野方面への夜行列車は引き続きE257系夜行特急「アルプス」のままだろう。

また在来線ではあるが東北新幹線と直通し山形新幹線「つばさ」や秋田新幹線「こまち」として標準軌に変更している奥羽本線福島~新庄間や田沢湖線全線への乗り入れも不可能である。ただし山形へは仙台から仙山線に入ればそこまで遠回りでもなく入ることができるし、大曲や横手へは秋田から回っていくことができる。東北地方を周遊するにあたってそこまでの支障はないだろう。




2. 上野21時ごろ発、東北方面朝9時到着の夜行列車として想定へ!

今回の2027年3月JR東日本ダイヤ改正では、この新しい夜行特急列車に着いてどのような運行を想定しているのだろうか。

JR東日本の社長会見によると、東京の主要駅を21時ごろ、到着を9時ごろとしている。所要時間は約12時間となる。どのようなルートが考えられるだろうか。




かつて上野~青森間を運転していた常磐線経由寝台特急「ゆうづる」のうち定期列車は、1986年11月1日時点で上野19時50分発青森5時08分発、1988年3月13日の青函トンネル開業時に夜行青函連絡船を代替する快速海峡を設定しなかったことから上野23時03分発青森8時21分着に繰り下げている。いずれも所要時間は9時間18分となっている。

また上野~青森間を東北本線経由で運転していた寝台特急「はくつる」のうち定期列車は1986年11月1日時点でも1988年3月13日の青函トンネル開業時点でも上野22時20分発青森7時15分発のまま変わらず、所要時間8時間55分であった。

このほか上野~秋田間を羽越本線経由で運転していた寝台特急「出羽」は上野23時03分発秋田8時19分着の所要時間9時間16分で運転、秋田から青森まで約3時間かかっていたため羽越本線経由で上野~青森間を行くと約12時間20分かかるようだ。

参考までに一部標準軌化および非電化化し直通列車の運転ができなくなった上野~青森間を奥羽本線経由で運転していた寝台特急「あけぼの」は上野20時50分発青森9時07分着および上野22時00分発青森10時30分着と所要時間12時間17分と12時間30分となっている。なお特急「出羽」「あけぼの」は電気機関車けん引の客車列車であったため、電車特急にすると30分~1時間程度所要時間を短縮する可能性がある。

そう考えると今回新たに設定するE657系10両編成による夜行列車では12時間運転を見込んでいることから東京都区内~青森間(または函館くらい)の設定が相応で、東北本線・常磐線経由の場合途中で合計3時間程度の運転停車を見込んでいるだろうし、ほぼ運転停車なしで羽越本線経由で運転する可能性も十分高そうだ。

また上野始発終着でなくても、上野東京ライン直通品川・東京発着で運転することも可能だ。上野発着に縛られる必要はない。

なお1編成しかないため、週2往復程度の臨時特急列車として運転するのだろう。




3. なぜE657系新型夜行列車は寝台列車ではないのか

ではなぜ今回の2027年3月JR東日本ダイヤ改正で新たに運転する夜行列車は寝台列車ではないのか。

今回運転するE657系10両編成を改造する新夜行列車は、先頭車両の1号車と10号車は1人用または2人用プレミアムグリーン個室、5号車はラウンジおよび販売スペース、残る7両を1人用・2人用・4人用のグリーン個室としている。いずれもフルフラットにして寝ることはできるが、枕やシーツなどの寝具の用意はない。ようは快活クラブのような座席個室だけどたまたま深夜営業しているので寝てしまった扱いとするのである。

ではなぜ寝台特急ブルートレインを彷彿させるカラーリングをしているのにグリーン車相当のA寝台個室ロイヤルやツイン、カシオペアスイートなどにしなかったのだろうか。それはひとえに維持費節減である。

寝台列車として全車寝台個室としたとき、それぞれに枕や布団、シーツが必要でそれをわざわざ洗濯せざるを得ない。が、グリーン個室としてたかだか座席生地やカーペット程度であればちゃちゃっとクリーナーをかければ終わりである。1回運行するあたりの維持費が少ないのだ。

実際この新しい10両編成夜行列車にはシャワーの用意がない。シャワー用の水をためて排水を車内に閉じ込めておくという管理が面倒であるしコストがかかるのである。カネがかかるのだ。

それらの余計な経費をかけないようにするため、寝具やシャワーのいらない夜行列車としたのではないだろうか。


4. 結び

今回の2027年3月JR東日本ダイヤ改正では、E657系10両編成1本を改造し全車グリーン車個室の夜行列車を新設することとした。

今後JR東日本でどのようなダイヤ改正を運転するのか、見守ってゆきたい。

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