路線延伸で加算運賃拡大も一部値下げへ! ソウル首都圏電鉄新盆唐線延伸に伴うダイヤ改正(2022年5月28日)

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路線延伸で城南への利便性向上へ! ソウル首都圏電鉄新盆唐線延伸に伴うダイヤ改正(2022年5月28日)

新盆唐線は2022年5月20日、プレスリリースにて5月28日に新沙まで延伸しダイヤ改正を行うと公表した( 3段階(新沙~江南)開通列車時刻表案内 )。今回はこれについて見ていく。

1. 新盆唐線延伸へ!

今回の2022年5月28日ソウル首都圏電鉄ダイヤ改正では、新盆唐線を延伸した。

今回延伸したのはソウル市江南区内の新沙~江南間の3駅間、2.4kmとなっており、今回の新規開業区間の所要時間は6分となっている。

もっとも今回の延伸は短いが、そもそも新盆唐線は城南方面への所要時間短縮を目的として建設した路線であることから、ソウル市内乗り入れ区間が増えて利便性が向上したと見た方が良いだろう(日本に無理やり例えればつくばエクスプレスを秋葉原以南で延伸したようなもの)。

今回の延伸区間は全ての駅で乗り換えが可能となっている。新論峴ではソウルメトロ9号線に乗り換えることができることから金浦空港および金浦空港で仁川空港鉄道に対面乗り換えで仁川国際空港まで向かうことができ、大きく利便性が向上している。

また論峴ではソウルメトロ7号線と乗り換えることができ、仁川市方面や議政府市方面への利便性が向上している。

さらの終点新沙ではソウルメトロ3号線と乗り換えることができる。もっともソウルメトロ3号線とは良才でも乗り換えられるが、今回の延伸でソウル市中心部方面への所要時間も3分程度短縮している。

今回の延伸では列車の運転本数に変わりはなく、平日朝夕ラッシュ時は5分間隔(毎時12本)、平日・土休日昼間は8分間隔(毎時7.5本)での運転となっている。

ただ新盆唐線の全線所要時間が36分から42分に延び運用数が増加することから6両編成3本を増備し既存車両と合わせ6両編成23本体制とする。




2. 延伸により加算運賃拡大へ

今回の2022年5月28日ソウル首都圏電鉄ダイヤ改正で新盆唐線が延伸した。

ソウル首都圏電鉄では運賃統合制という名の通算を行っており、ICカードであればソウル近郊は最短経路で初乗り10kmまで1,250ウォン(約140日本円)で利用できる。が、新盆唐線は全線で加算運賃を設定しており、今回の延伸区間も例外ではない。

今回開業した新沙~江南間のうち1駅間でも新盆唐線を利用した際には500ウォンの追加運賃を徴収する。

ただしこの加算運賃は既存開業区間とは通算されず、それぞれで加算運賃を徴収することとなった。つまり新沙~亭子間を利用の際は、新沙~江南間の加算運賃500ウォンと江南~亭子間の加算運賃1,000ウォンを合算した1,500ウォンの加算運賃が必要なのだ




まあ先述したように新論峴乗り換えで金浦空港や仁川空港に向かうことができるようになったため空港アクセス改善のための運賃加算だとすれば確かに500ウォン(約60日本円)くらいの値上げは応じてくれるだろうが、ソウル市中心部方面へ3分所要時間短縮するだけでも500ウォンも取られるのかとは思う。

なお既存開業区間でも亭子跨ぎの場合の加算運賃を1,200ウォンから1,400ウォンに引き上げ、200ウォン値上げしている。なんだか今後の龍山~新沙間延伸でも加算運賃を500ウォン程度徴収して全線の加算運賃をさらに引き上げようとするのではないかと思うと恐ろしい。

ただ、新盆唐線の延伸によりただ値上げするわけではない。先述した通りソウル首都圏電鉄では運賃通算を行っているが、営業キロを算出するための最短経路には新盆唐線も含まれている。もし新盆唐線を利用しない場合は最短経路の営業キロとしては使用できるほか、実際に乗車はしないので新盆唐線の加算運賃は徴収されない。

今回の新盆唐線延伸では新沙~良才間を3.9kmで結べるようになった。これは既存のソウルメトロ3号線の6.4kmより2.5km短いことから、実は今回の新盆唐線延伸で地下鉄3号線発着の場合を中心に100ウォン程度安くなった区間がそこそこ存在する。そう考えると今回の延伸は一概に運賃を値上げしただけとは言えないだろう。

ちなみに新盆唐線はKTX湖南線や京仁急行の乗り入れる龍山への延伸の計画があるが、当初は今回の新沙延伸と同時の2022年に行うはずだったが、経路上の龍山アメリカ軍基地の返還が遅れたため今回の新沙先行延伸の形を取ることとなった。なお龍山延伸区間の測量をこれから始めることから2032年の開業を見込んでおり、当初の予定より10年も遅くなる。まあ基地返還という国際問題も絡んでいるからなのだが、もっと早くできなかったものだろうか。


3. 結び

今回の2022年5月28日ソウル首都圏電鉄ダイヤ改正では、新盆唐線を延伸し利便性の向上に一役買うこととなった。

今後ソウル首都圏電鉄でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。

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