伊勢崎・葛生にリバティりょうもう乗り入れへ! 東武伊勢崎線ダイヤ改正(2022年3月12日)

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伊勢崎・葛生にリバティりょうもう乗り入れへ! 東武伊勢崎線ダイヤ改正(2022年3月12日)

東武鉄道は2021年12月10日、プレスリリースにて2022年3月12日にダイヤ改正を行うと公表した( 2022年3月12日(土)ダイヤ改正を実施します )。今回はこのうち東武伊勢崎線について見ていく。

2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正のうち東武スカイツリーラインはこちら!

2022年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 伊勢崎線特急「りょうもう」で大幅に変更へ

今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、伊勢崎線特急「りょうもう」で運転本数見直しや車両置き換えなどの大幅な変更を行う。

そこで今回のダイヤ改正で伊勢崎線特急でどのように変わるのか、見ていこう。

1.1. 特急「りょうもう」削減へ

今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、伊勢崎線特急の運転本数を削減する。

伊勢崎線特急は「りょうもう」「リバティりょうもう」合わせて2021年時点では浅草発の下り列車はは27本(土休日は28本)、浅草行きの上り列車は26本の運転があるが、今回のダイヤ改正で全日で25往復に減便する。

今回のダイヤ改正で減便するのは浅草11時20分発特急「りょうもう13号」太田行き、浅草19時59分発「リバティりょうもう45号」太田行き、太田15時02分発「りょうもう30号」浅草行き、及び土休日のみ運転の浅草18時49分発特急「リバティりょうもう」館林行きとなっている。

ただ今回減便したのは主に1時間に2本以上運転している時間帯の区間運転列車であることを考えると、影響は小さいだろう。




1.2. リバティ拡大で特急列車の減車実施へ

今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、伊勢崎線特急の車両を置き換える。

そもそも伊勢崎線特急「りょうもう」は200系列(200型と250型)のみで運転してたが、2017年4月21日の500系投入に合わせ「リバティりょうもう」を運転開始したが、500系投入当初はお情け程度に1日1本のみの運転であった。

その後2020年11月9日東武鉄道運用変更により200系列のうち1運用を500系に置き換え「リバティりょうもう」に変更した。ただあくまでも最小限の置き換えとし、料金の高い500系「リバティりょうもう」の設定は極力控えられた。

しかしその後2021年8月18日東武鉄道運用変更で500系増備に伴い特急「りょうもう」3往復を「リバティりょうもう」に置き換えることとなった。これにより浅草発の下りは伊勢崎線特急27本中6本(土休日は28本中8本)が「リバティりょうもう」に、浅草行きの上りは26本中6本が「リバティりょうもう」にて運転することとなった。

そして今回のダイヤ改正では伊勢崎線内では主に6両で運転していた500系「リバティりょうもう」を原則3両運転に減車し増発することで、200系列「りょうもう」を置き換えることしたのだ。

東武鉄道からしたら200型「りょうもう」から500系「リバティりょうもう」に置き換えることにより、技術革新により1両当たりの運行費用を大きく節減できるほか、6両から3両への減車によりさらなる運行費の節減を図るほか、特急料金を最大200円値上げできるため増収にもつながる、一石二鳥なのだ。もっとも伊勢崎線特急「りょうもう」は日光線特急「けごん」「きぬ」と比べても利用が少なかったことを考えると、3両でも十分運べるくらいにまでなってしまっていたのだろう。

しかも東武鉄道では2021年9月30日に旧急行料金相当額で利用できた午後割・夜割を廃止した。これにより午後割・夜割適用列車と「リバティりょうもう」特急料金の格差が縮まり、より置き換えやすくなったともいえるだろう。

またこの車両置き換えにより今回のダイヤ改正では1日1往復しか特急が来ない伊勢崎と葛生に特急「リバティりょうもう」が来ることとなった。

佐野線葛生発着は行きも帰りもともに特急「リバティりょうもう」に置き換わってるが、伊勢崎発着は伊勢崎行きは特急「リバティりょうもう」なのに対し、伊勢崎始発は特急「りょうもう」なのである。1日1往復しかないのに行きと帰りで特急料金が変わるのはいかがなものかとは思うが。

これにより伊勢崎線特急では過半数の25往復中13往復が500系「リバティりょうもう」での運転となるほか、200系列の運用が6運用から4運用に2運用削減することから、既存の200型の一部を順次廃車にする可能性が高そうだ




2. 久喜での系統分割を拡大へ

また今回の2022年3月12日東武伊勢崎線ダイヤ改正では、久喜での系統分割時間帯を拡大する。

そもそも久喜~館林間の列車は特急・準急ともに北千住方面浅草まで直通運転が原則だったが、2006年3月18日東武鉄道ダイヤ改正による地下鉄半蔵門線直通列車拡大により昼間は全列車で久喜で系統分割するようになった。ただし朝夕は平日・土休日朝夕は準急の停車駅を踏襲した区間急行が引き続き北千住方面浅草まで直通運転を行っており、約15年間に渡り北千住直通本数を維持し続けている。

ただ今回のダイヤ改正で平日・土休日朝夕の浅草~館林間直通列車も削減する見込みだ。それでは時間帯別に見ていこう。

2.1. 平日朝ラッシュ時は微減で直通維持も早朝に久喜乗り換え化か

まずは平日朝。2021年時点で早朝の初電から館林8時19分発まで全ての久喜方面の電車が区間急行として北千住まで直通する(しかも1本を除いて浅草行き)。

今回のダイヤ改正では平日朝ラッシュ時の区間急行を削減し、10分間隔の毎時6本から毎時5本減便するとしている。スカイツリーライン内で急行も準急も毎時5本運転になることから、おそらく区間急行も含め12分間隔での運転となるのだろう。

もっとも昼間は6両編成毎時3本で運んでいる区間なので平日朝ラッシュ時は6両編成であれば毎時6本は必要だが、平日朝ラッシュ時に使われる8両編成では毎時5本もあれば十分運びきれてしまう。そう考えると平日朝ラッシュ時に減便しても輸送には問題なかろう。

ただ今回のダイヤ改正では朝6時台に北千住に到着する区間急行を5本から2本に大幅に削減する。この時間帯の館林からの区間急行が3本あることを考えると、早朝に久喜~館林間で減便を図るか、久喜~館林間の区間運転普通列車を設定する必要が生じる。そう考えると運用合理化のために今回のダイヤ改正で早朝も久喜~館林間で普通列車が走り出すかもしれない。




2.2. 平日夕ラッシュ時の区間急行大幅削減で増解結を縮小へ

次に平日夕ラッシュ時。かつては久喜~館林間は北千住方面から直通の準急毎時5本を運転していたが、2006年3月18日東武鉄道ダイヤ改正より平日夕ラッシュ時にも地下鉄半蔵門線からの久喜行き急行を運転することとなったことから浅草からの準急改め区間急行は毎時5本から毎時3本に減便、久喜~館林間の普通電車も毎時1本設定したが結果的に久喜~館林間は毎時5本から毎時4本に減便することとなった。

その後久喜~館林間では15年間平日夕ラッシュ時は区間急行毎時3本と普通毎時1本の毎時4本運転を維持し続けてきたわけだが、今回のダイヤ改正で大きく変更する。

今回のダイヤ改正で平日夕ラッシュ時の区間急行を毎時3本から毎時1本に削減する。これにより救済として久喜~館林間の普通列車を毎時2本増発し、久喜で急行と館林方面の普通連絡を毎時1本から毎時3本に拡大する。

これにより浅草・北千住から館林への直通列車も毎時3本から毎時1本に減るわけだが、久喜行き急行は毎時3本のまま変わらないほか、久喜~館林間の平日夕ラッシュ時では区間急行と合わせて毎時4本運転を維持する見込みだ。

ただ久喜~館林間の折り返し運転列車に8両編成は必要なく、6両編成で十分運びきれる。そう考えると2両付属編成を多く運用離脱させる可能性が高い。

また昼間の久喜~館林間の6両普通毎時3本をそのまま運転させることができるため平日朝に運転したものの解結しなかった8両編成だけで平日夕ラッシュ時の区間急行毎時1本で補うことができるようになり、昼から夕方にかけての増結が必要なくなる。これにより増解結作業を行う時間帯が縮小し、人件費削減につなげられるようだ。

かくして伊勢崎線久喜~館林間では料金不要列車にて16年ぶりに大規模なダイヤ改正を行うこととなった

3. ワンマン各線でも減便へ

また今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、群馬県内でワンマン運転を行う佐野線・小泉線・桐生線でも早朝深夜に減便を図る。

また小泉線では赤城22時44分発東小泉行き最終を太田行きに短縮することとした、これにより太田から東小泉・西小泉・成島への最終が太田23時21分発から22時28分発に53分繰り上がるほか、太田から館林への最終も小泉線回りの太田23時21分発から伊勢崎線回りの太田23時18分発に3分繰り上がることとなった。


4. 結び

今回の2022年3月12日東武鉄道ダイヤ改正では、伊勢崎線特急「りょうもう」に500型を投入し3両の「リバティりょうもう」を大幅に増やすこととなったほか、区間急行の削減で北千住・浅草方面直通列車を削減し久喜乗り換えを拡大することとなった。

今後東武伊勢崎線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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