北海道特急も全車指定化で減車か! JR北海道特急北斗・すずらん・おおぞら・とかちダイヤ改正予測(2024年3月)

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北海道特急も全車指定化で減車か! JR北海道特急北斗・すずらん・おおぞら・とかちダイヤ改正予測(2024年3月)

北海道でも特急列車の全車指定席化が進みます

北海道新聞2023年11月11日、プレスリリースにて2024年3月にJR北海道でダイヤ改正を行うと公表した。またJR北海道は2023年11月15日、プレスリリースにて道内特急の一部を全車指定化すると公表した。今回はこのうち北海道内特急の全車指定化ついて見ていく。

1. 札幌に全車指定席特急登場で減車か!

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、道内特急の一部で全車指定席化を図る。

今回のダイヤ改正で全車指定席化するのは、室蘭本線特急「北斗」「すずらん」、石勝線特急「おおぞら」「とかち」となっている。

これらの特急列車で自由席を廃止することによって、座席指定料金530円を徴収することができる。その分増収となるわけだ。

さらに特急「北斗」は北海道新幹線との乗り継ぎ割引もなくなることから、新青森・盛岡方面乗継時にさらに割高となる。もっとも道外へ出るということ出張や観光目的なので高い金を出してでも乗ってくれるだろうし、函館~札幌間運転の特急「北斗」は2031年以降の北海道新幹線延伸時に廃止するであろう列車であるし、北海道新幹線は全列車全車指定席なのでその前倒し措置と言われればそれまでだが。




ただ、北海道新聞の記事によれば今回の特急列車全車指定化により空席を埋めるとしている。はて、自由席でも指定席でも席の埋まり具合は変わらんぞ。

そうなると考えられるのは、全車指定化に合わせ減車を図るのではないだろうか

とはいえ、定期運転では電車特急「すずらん」は5両から減車ができないし、石勝線特急「おおぞら」「とかち」はすでに減車済み4両編成でこれ以上減車するのは難しい。もし減車するのであればグリーン車の減車または普通列車と合室化を図らなければならないだろう。

そうなると一番考えられるのは室蘭本線特急「北斗」の減車で、5両から4両への減車だろう。

あと考えうるのは、全車指定席となるため指定券の発売状況をもながら直前まで増結の有無を判断できるようになり、増結しなくてもよい日が増えて結果的に年間平均で車両走行キロ削減をできる可能性はある。

ただ、そもそも北海道の在来線特急は多客時に立席も出るほど混み合う。JR西日本の全車指定席特急列車や北海道新幹線「はやぶさ」のような満席時の立席特急券発券では、新夕張~南千歳間の夕張市民向け無料特急券や新夕張~新得間の料金不要措置の救済がしにくい。そうなるとJR東日本山形新幹線「つばさ」や秋田新幹線「こまち」における特定特急券を発券するのが一番よさそうだが、どの券種の発行になるのだろうか。

なお全車指定席化に合わせてネット予約えきねっとで閑散期に割安なきっぷを発売するとしているが、そもそも石勝線特急「とかち」では55%引きで発売しており、札幌~帯広間で普通車指定席で最安3,490円で行けるのである。これ以上割安にするのはむずかしいのではないか。

(2023.11.15 追記)なお座席や乗車列車を指定していない状態の場合、指定席特急券と同額の座席未指定券を発券することとなった。この場合自由席から530円高い発券金額となる。

(2023.11.29 追記)また特急「すずらん」は普通列車として運転している東室蘭~室蘭間も特急としての運転とし、全区間特急運転とする。なお救済として東室蘭~室蘭間のみ利用の際には普通乗車券のみで普通車指定席の空席に着席できるようにする。1駅でも外の区間に行く場合には全区間の特急券が必要となるが、特急「すずらん」停車相互駅間で東室蘭発着と室蘭発着で特急料金が変わる区間はないため影響はないだろう。




2. 旭川方面特急も指定席拡大へ

また今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、旭川方面特急列車「カムイ」「ライラック」で指定席を拡大し自由席を削減する。

函館線特急「カムイ」は5両中4両、特急「ライラック」も原則6両中4両が自由席で車両の大半が自由席であった。が、今回のダイヤ改正よりともに指定席を2両増やし、自由席を2両減らす。

6両特急「ライラック」のうち旭川で宗谷本線特急「サロベツ」または石北本線特急「大雪」と接続する列車に限り指定席を3両とし自由席が2両のみとなっていたが、今回のダイヤ改正で統一することとなった。

今回の自由席縮小は今後の道内特急自由席全廃止への布石だろう。ただ旭川方面特急をすべて全車指定席にしなかったのは、2024年3月以降宗谷本線名寄以北の特急通過駅で駅廃止を大量に行って特急専用路線化した際の救済として特急「宗谷」「サロベツ」に自由席を残す目的なのかもしれない。

なお函館本線特急「カムイ」および室蘭本線特急「すずらん」用5両編成特急型車両789系および785系は指定席uシートの座席前後間隔(シートピッチ)は105cmと自由座席の前後間隔96cmより広いが、今回の全車指定席化で自由席相当車両も指定席化を図ることになるため、同じ座席指定料金でも座席間隔の広い車両と狭い車両が生まれる見込みだ。いや、もしかしたら座席間隔の広いuシートの座席指定料金を530円から千歳線快速エアポート同様840円に値上げして310円の値上げを図ることで差別化を図る可能性もあるだろう。

また今回のJR北海道の特急列車全車指定化線区の選定について、北海道中央バスを中心とした高速バスとの競合や運行本数を見て線区を選んだという人もいるようだが、おそらくJR北海道の運行する特急列車の運転本数にならって高速バス側が運行本数を変更しているのでそこまで深い関連性はなさそうだ。


3. 結び

今回の2024年3月16日JR北海道ダイヤ改正では、室蘭本線特急「北斗」「すずらん」および石勝線特急「おおぞら」「とかち」で自由席を廃止し全車指定席化を図ることとしたほか、函館本線特急「カムイ」「ライラック」でも自由席を削減し指定席を拡大することとなった。

今後JR北海道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

関連情報:一部特急列車の「全車指定席化」と「おトクなきっぷ」のリニューアル等について
新聞記事:主要4特急、全席指定に JR北海道・来春ダイヤ改正 空席減で財務改善

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