JR四国は2024年8月2日、プレスリリースにて2024年9月29日にダイヤ改正を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
1. ダイヤ改正で6両運用削減でJR四国6000系余剰か!
2024年9月29日にダイヤ改正を行うJR四国だが、予讃線を中心に普通列車を減便したことで電車5両~6両程度が余剰となっている。
JR四国では過去に113系全4両編成3本を減便により車両置き換えなしで廃車したことがある。このため今回も廃車が発生しそうだ。
JR四国が保有する電車で一番古いのはギリギリ国鉄時代の1987年3月23日に運転を開始した121系電車2両編成19本で、ワンマン改造し7200系に改番している。製造から37年経過しているがまだまだ使い倒す気満々なようで、2040年くらいまで使うのではないだろうか。
一方JR四国では6000系が3両編成2本あるが、3両編成と使いにくく車掌乗務必須のため持て余し気味で1日3往復程度しか運用がないし、ほかの車両形式と合わないのでメンテナンスもかかる。なんなら4両から3両に中途半端に減車したのが使い勝手が悪すぎて6000系の投入をやめJR東日本から中古の113系4両編成3本を購入したほどだ。これほど使い勝手の悪い電車のためどうやら2024年9月29日JR四国ダイヤ改正で6000系を手放すのではないか。
ただJR四国6000系は1996年に登場した比較的新しい車両である。製造から30年程度しか経過していないことを考えるとどこか買い取ってくれるところがあってもおかしくはない。
では今回は2024年9月29日JR四国ダイヤ改正で6000系3両編成2本が余剰になるとして他社転属した場合どこに転属するのか考えていこう。
2. JR西日本への移籍はあるのか!
まずは瀬戸大橋を渡ったすぐ先、JR西日本中国統括本部への転属はあるのだろうか。
そもそもJR四国6000系は2019年3月15日まで瀬戸大橋線岡山~観音寺・琴平間の普通電車に運用していた。このためJR西日本岡山支社管内に乗り入れ実績がある。
他方JR西日本では2023年7月22日から新型車両227系を投入開始、2024年9月18日に岡山支社向け新型車両227系3両編成25本と2両編成13本の合計101両の投入が完了している。
ただこれらの置き換えだけで113系や115系のすべてを置き換えることはできない。
どうやら近畿車両で227系の続番車両がつくられているといううわさもあるが、山口県内山陽本線向けに投入するという説もある(ただ岡山県内ではワンマン普通列車は3両までなのに対し山口県内では国鉄型車両115系による4両ワンマン運転を行っているのでワンマン運転対象列車拡大のために岡山県内の国鉄型車両を227系に置き換える方が業務効率は改善するので優先すると思うが)。
そうなると、JR西日本岡山支社213系に比較的近しい構造のJR四国6000系が岡山に転属して113系を置き換える可能性もあるだろう。
3. 伊豆箱根鉄道駿豆線への移籍はあるのか!
JR四国6000系は20m級3両固定編成である。3両固定編成で運転する地方民鉄はそこそこあるが、たいてい18m級までしか乗り入れていないので20m級対応済みの3両固定編成運用路線となるとかなり限られる。
その20m級3両固定編成の限られた条件に当てはまるのが静岡県の三島と修善寺を結ぶ伊豆箱根鉄道駿豆線だ。
駿豆線では元西武鉄道101系の1300系3両編成2本が1969年製造ともう55年も走っている。駿豆線はJR東日本特急「踊り子」が乗り入れているため20m車の投入が可能だ。
そう考えるとこの伊豆箱根鉄道駿豆線1300系2本の置き換えのためにほぼ無改造で入れられるJR四国6000系3両編成2本が転属する可能性がある。
ただ、伊豆箱根鉄道駿豆線には1979年に投入した3000形3両編成6本もある。こちらと合わせて3両編成8本を他形式で一斉置き換えの可能性もありそうだ。
ただこれらの転属先が見つからない場合、JR四国が保存しようにも固定資産税0.5%(鉄道事業者で公益性が高くかつ国鉄系紹介者で赤字のため税率が軽減している)を払わなくてはならない。近年鉄道各社では経営効率化のために予備車を減らして順次廃車にしていることを考えると、JR四国6000系が廃車になってもおかしくはないだろう。
4. 結び
今回の2024年9月29日JR四国ダイヤ改正では、松山駅高架化により特急「しおかぜ」「いしづち」と特急「宇和海」が対面乗り換えとなり、利便性が向上する。
一方で普通列車を予讃線を中心に減便し5両~6両程度の運用削減が生じており、6000系が順次運用離脱している。
今後JR四国でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。
関連情報:2024年9月ダイヤ改正について – JR四国
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